鍾乳洞は石灰岩が水に溶かされて出来た石灰岩の洞窟です。
石灰岩は、海棲生物や海藻の遺骸などの堆積物からなり、主成分は炭酸カルシウムです。地上に降った雨水が地表の腐葉土などの土壌を通って岩の割目に達する頃には雨水に含まれている二酸化炭素の量が100倍〜200倍に濃度を増します。純水には溶けない石灰岩も二酸化炭素と雨水が結合して炭酸となった水により、岩盤の割目に沿って少しずつ溶かされ長い年月を経て、洞窟はつくられます。岩石や地表の自然環境などによって異なりますが、人が入れる様になるには10万年以上はかかると言われています。
 この赤崎鍾乳洞もおそらく100万年位は経っていると推察されます。洞内には自然がつくり上げた色々な形の鍾乳石が出来上がっております。

 赤崎鍾乳洞は、昭和40年3月日本大学の芸術学部の4名によって調査発見されたものです。与論島をこよなく愛し、島の観光発展を願う有志4名に心から感謝申し上げます。

<鍾乳洞のできるまで>

●洞窟の種類
 洞窟には、鍾乳洞(しょうにゅうどう)、溶岩洞(ようがんどう)、海食洞(かいしょくどう)、風食洞(ふうしょくどう)の4種類があります。
 鍾乳洞は、石灰岩地帯に出来る日本で一番数の多い洞窟で、およそ3,000くらいあると言われています。
 溶岩洞は、火山活動のさかんな地方に出来る洞窟で、火山の火口から流れ出た熱い溶岩の表面が冷えて固まり、中の固まっていない熱い溶岩はさらに流れます。その溶岩やガスがぬけて、内側が空洞になったものです。
 海食洞は、おしよせる波が、長い年月をかけて海岸の岩をけずって出来る洞窟で、海辺だけでなく、陸地の奥や海底でも見つかります。これは、昔海岸だった所が地殻変動でもちあがって陸地になったり、海底にしずんだりしたためです。
 風食洞は、風が砂をまきあげて、岩にふきつけてけずってできる洞窟です。

●石灰岩地帯と鍾乳洞
 鍾乳洞の石灰岩は、海の生物から出来たものです。海には、貝やサンゴの様に、海水に溶けた石灰分で殻や骨格をつくる生物がたくさんいます。死んだ生物の死骸は、海の底に積もります。長い年月をかけて厚く積もった生物の死骸や土砂は、重みで圧縮されて縮まり、かたい岩石に変化します。これが、石灰岩なのです。日本に石灰岩地帯が多いのは、大昔、日本が海の底だったからです。やがて、地球の内部の力が、長い年月をかけて海底をもちあげ、陸地をつくっていきました。石灰岩は、雨水や地下水の酸性の水に溶ける性質をもっています。そのため、地表に出た石灰岩は、表面の割目や弱い部分から溶かしけずられます。長い年月をかけて雨水が岩を溶かし流れたあとには、溶けなかった岩の部分だけが地表に残ります。溶けずに残った岩が、地表一面に出ている地形をカルスト地形と言います。(ヨーロッパの石灰岩地帯、カルスト地方の名をとってカルスト地形と呼ぶ)地下の石灰岩の中には、岩の割目を通って地下水がたまります。石灰岩を溶かす地下水は、岩の割目を溶かし広げて洞窟をつくります。洞窟の天井や床には、石灰岩の石灰分が地下水に溶けたり、固まったりして、鍾乳石で飾りつけられ、鍾乳洞ができます。

●石灰岩と地下水
「石灰岩を溶かす雨水・地下水」雨水は、空気中を通る時に、空気中の二酸化炭素を取り込んで弱い酸性の水になります。地表に降った雨水は、地下へしみこみ腐葉土などの土壌を通りぬけます。こうして土壌を通りぬける間に二酸化炭素が雨水に溶け込み、さらに濃度の濃い酸性の水になります。酸性になった地下水は、石灰岩にしみこみ、石灰分を溶かしていきます。酸の濃度分だけの石灰分を溶かすことができます。このように地下水は、ゆっくりと時間をかけて石灰岩を溶かし、大きな洞窟をつくります。「空気にふれた地下水」岩のすきまからしずくになってにじみ出た地下水は、洞窟の空気にふれます。すると溶けていた二酸化炭素が、しずくの表面から空気中に逃げ出していきます。二酸化炭素の逃げていった地下水は、二酸化炭素を失った分だけ酸の濃度が薄くなります。「石灰分を積もらせる地下水」酸の濃度分だけ地下水に溶けていた石灰分は、酸が薄くなると、その分だけ溶けていられなくなります。溶けていられなくなった石灰分は、しずくのふちに固まって積もります。しずくから二酸化炭素が逃げ出すたびに石灰分が積もり、しずくの流れたあとに色々な鍾乳石が出来ます。

●鍾乳石の種類と出来方

 鍾乳洞には、色々な種類と形の鍾乳石があります。材料はどれも地下水に溶けていた石灰分や土などで、それが積もって固まったものです。地下水は、しずくとなって、落ちたり、流れたり、たまったりします。その色々なしずくの動きに沿って、しずくの中の石灰分が固まり、長い年月をかけて様々な形の鍾乳石をつくりあげます。

○参考文献
 しょうにゅうどう探検(あかね書房)、ぼくらの洞くつ探検(大月書店)、どうくつをたんけんする(福音館書店)、鍾乳洞の世界(沖縄出版)。以上の本より抜粋させていただきました。ありがとうございます。

 もっと詳しく知りたい方は、こちらへ・・・・・「洞窟の科学」
 >>静岡県浜松市「竜ケ岩洞(りゅうがしどう)」のホームページです。